Q2: ピアノを始めるのは早ければ早い方がいいの?

A2:

これはよく聞かれる質問ですが私は必ずしも「早い方がいい」とは思いません。始めるのに適切な時期というものがあると思います。そしてそれはその子によって違うし、「早ければ早い方がいい」という考え方には危険があるようにも感じます。

理由はQ1、Q3でもあるように、楽譜を読んでピアノを弾くって大人だって けっこう大変なことなので、あんまり小さいと、
「ピアノって大変。むずかしいよ〜‥‥‥」
と 感じて苦手意識を持ってしまいます。 そこからピアノを好きにさせるのは大変です。

でもどんどん弾けるようになっていけば子供だって大人だって楽しいのです。 子供さんが興味を持ってできる分かりやすい工夫のあるレッスンと 家で練習できるようおうちの方の協力があれば 力はどんどん付いていきます。 ただし、それもある程度の年令になっていないと 成り立たないものです。

Q1、Q3でも書いていますが、読譜力を付けるには「始めのうちに 易しい曲をたくさんこなすこと」が必要です。 それができない年齢で無理に1曲に時間をかけて教え込むのは かえって遠回りになる危険性があるのです。

たくさん曲をこなしてきちんと実力を付けながら先に進んで行くには、 短い時間でも家で毎日ピアノに向かうことが必要になります。 それができるかどうかが一つの目安になると思います。

ただし良い音楽環境を作るのは早いうちからすることを お勧めします。
良い音楽を聴かせる、良い楽器の音に触れさせる。
きれいな音、すてきな音楽は小さい子でも感じ取ることができます。 そしてある意味それが一番大切な初期の音楽教育ではないかと 私は考えます。

私はピアノを始めるのは本人が「ピアノ習いたい!」と思った時が一番いいと思います。
それは結構重要なポイントです。その気持ちがあって始めるのとそうでないのとでは、やはり違いがあります。なので、逆に言っちゃえば早く子どもにピアノを始めさせたいな〜と お考えになったら、子どもさんをその気にさせるようにもってっちゃうっていうのも作戦じゃないかな?と思います。
素敵なピアノの曲を聴かせたり、もしご家族でピアノを弾ける方がいれば子どもさんの前で楽しくピアノを弾いてみたり一緒に歌ってみたり。「わあ〜〜たのしそう♪ひいてみたいな〜!」って興味を持ってくれたらしめたもの!

でも小学校に入ってからでも全然遅くないですよ。 いろんな企業が生徒確保のために「ピアノは早いうちから!!」とかってあおり文句を広告に載せていても焦ることはないです。


   →Qへ戻る